マンガ大賞2017受賞作『響~小説家になる方法~』の魅力とは?
2014年に「ビッグコミック スペリオール」(小学館)で連載を開始し、このたび「マンガ大賞2017」で大賞を受賞した『響~小説家になる方法~』。
“純文学”というとっつきにくそうなテーマの作品ですが、読む者を引き込むストーリー展開で高い評価を得、このたびの受賞に至りました。
単行本は、現在第6巻まで発売中。受賞をきっかけに、第1巻~第5巻もぐいぐい売上を伸ばしています。
- 響~小説家になる方法~ 1
- 著者:柳本光晴
- 発売日:2015年02月
- 発行所:小学館
- 価格:596円(税込)
- ISBNコード:9784091867698
とある文芸編集部の新人賞宛に送りつけられた、直筆の投稿原稿。
編集部員の花井は、応募条件を満たさず、
ゴミ箱に捨てられていたその原稿を偶然見つける。
封を開けると、これまで出会ったことのない
革新的な内容の小説であった。
作者の名は、鮎喰響。連絡先は書いていない・・・
斜陽の純文学界に突如現れた天才女子高生「響」を巡る人間模様
『響~小説家になる方法~』は、主人公の女子高生・響が、ある新人賞に応募した小説によって編集者に見出され、天才作家として文芸界のトップへと駆け上がっていくさまを描いた作品です。
このあらすじを見るとシンデレラ・ストーリーのようですが、実際の物語はヒロイック。なぜなら、この響という女の子が「どこにでもいそうな平凡な女の子」ではなく「どこにもいなそうな強烈な個性をもった女の子」だからです。
『響~小説家になる方法~』では、響のサクセス・ストーリーを主軸にしながら、それゆえに生じてしまう周囲との軋轢や、彼女の才能に人生さえ変えられてしまう人々が描かれています。
響の「ブレない意志の強さ」が痛快!
「でも 誰かが私の小説を読んで面白いって思ってくれたら嬉しいし、たぶんその小説もその人のために書かれたものだと思ってる」
「太宰も言ってるでしょ。小説家なら、傑作1本書いて死になさい」
響が語る、まっすぐな言葉の数々。彼女は周囲に流されることなく、この言葉の通りに、ただひたすら自分の意志に従って行動します。
だから、筋の通らないことや気に入らないことには屈しません。上級生の挑発はまともに買うし、嫌味な作家は足蹴にする。電車がくることをわかっていて、線路の上に立ったことも……。
決して正しい行為ばかりではありませんが、響の言動には多くの大人が心を動かされ、人生の決断をします。
おそらくこの作品を読んだ方も、まっすぐで純粋な響の姿に心を動かされることでしょう。
『響~小説家になる方法~』を読みたくなったあなたへ!
「マンガ大賞2017」受賞を受け、このたび著者の柳本光晴さんが、コメント入りイラストを描き下ろし! 響が自著『お伽の庭』を手にしている、レアなイラストです。
5月6日頃からは一部書店にて、このイラストを使用したペーパーが配布されます。
ファンの方はもちろんですが、まだ『響~小説家になる方法~』を読んだことがない方は、ぜひこの機会にお近くの書店で手に取ってみてくださいね。
〉試し読みはこちらから
https://www.shogakukan.co.jp/books/09186769