今売れている文庫ランキング（2018年7月9日～7月15日）

前回のランキングでは、湊かなえさんの『ユートピア』が第1位、暁なつめさんの『この素晴らしい世界に祝福を！』第14巻が第2位でした。

今回はトップ3に時代小説の人気シリーズが2作品ランクイン！　さっそく見ていきましょう。（※今回の集計期間：2018年7月9日～7月15日／日販 オープンネットワークWIN調べ）。括弧内は前回の順位との比較です。

 

文庫売上ランキング トップ3

順位	書名	著者	発売日
1（NEW）	文春文庫 新・酔いどれ小籐次（11）椿落つ	佐伯泰英	2018/7/10
2（↓）	集英社文庫 ユートピア	湊かなえ	2018/6/21
3（NEW）	光文社時代小説文庫 聡四郎巡検譚（2）検断	上田秀人	2018/7/11

今回首位を獲得したのは、佐伯泰英さんによる時代小説「新・酔いどれ小籐次」シリーズ第11弾『椿落つ』です。

主人公の赤目小籐次は冴えない初老の男で、決して美男子とはいえない風貌ですが、愛嬌のある笑顔と安心感のある人柄で人気のキャラクター。年齢も49歳と一般的な主人公に比べ高齢なため、年配の読者からの評判が良いようです。

第3位には上田秀人さんによる「聡四郎巡検譚」シリーズ第2弾『検断』がランクインしました。

本作は、水城聡四郎を主人公とする「御広敷用人大奥記録」シリーズの続編。前作では“御広敷用人（大奥と外部の取次役）”を務めていた聡四郎が、主要街道を見て回る「道中奉行副役」に命じられ、新たな敵と対峙していきます。

 

第4位～第10位

順位	書名	著者	発売日
4（NEW）	電撃文庫 エロマンガ先生（10）	伏見つかさ	2018/7/10
5（↓）	幻冬舎文庫 人魚の眠る家	東野圭吾	2018/5/30
6（NEW）	双葉文庫 京都寺町三条のホームズ（10）	望月麻衣	2018/7/12
7（↑）	小学館文庫 下町ロケット ガウディ計画	池井戸潤	2018/7/6
8（↓）	角川スニーカー文庫 この素晴らしい世界に祝福を！（14）	暁なつめ	2018/6/30
9（↓）	角川文庫 過ぎ去りし王国の城	宮部みゆき	2018/6/15
10（NEW）	双葉文庫 また、同じ夢を見ていた	住野よる	2018/7/12

第4位は伏見つかささんによる『エロマンガ先生』の第10巻となりました。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を手掛けた伏見つかささん×かんざきひろさんのタッグによる作品です。

ラノベ作家として活躍する高校生の主人公には、引きこもりの妹・紗霧がいます。ひょんなことから自分の作品のイラストを担当している「エロマンガ先生」が実妹だと判明し、波乱が巻き起こっていく兄妹ラブコメです。

第6位には『京都寺町三条のホームズ』第10巻がランクイン！　京都の寺町三条商店街にある、クラシックなたたずまいの骨董品店「蔵」が舞台のライトミステリーです。7月よりTVアニメがテレビ東京系列でスタートしています。

▼TVアニメ「京都寺町三条のホームズ」第2弾PV

第10位には住野よるさんの『また、同じ夢を見ていた』がランクインしました！　斜に構えた性格で、学校では孤立している小学生の主人公が、様々な出会いを通して「人と関わるとはどういうことか」そして「幸せとはいったい何なのか」を学んでいくストーリーです。

＞＞第11位～第20位にランクインしたのは……？

第11位～第20位

順位	書名	著者	発売日
11（→）	角川文庫 未来のミライ	細田守	2018/6/15
12（↓）	文春文庫 羊と鋼の森	宮下奈都	2018/2/9
13（↓）	中公文庫 あの家に暮らす四人の女	三浦しをん	2018/6/22
14（NEW）	電撃文庫 境界線上のホライゾン（11・上）	川上稔	2018/7/10
15（↓）	新潮文庫 暗幕のゲルニカ	原田マハ	2018/6/28
16（NEW）	徳間文庫 臥龍	今野敏	2018/7/6
17（NEW）	文春文庫 劉邦（1）	宮城谷昌光	2018/7/10
18（↓）	中公文庫 老後の資金がありません	垣谷美雨	2018/3/23
19（↓）	双葉文庫 空也十番勝負　青春篇　異郷のぞみし	佐伯泰英	2018/6/14
20（↓）	新潮文庫 ウドウロク	有働由美子	2018/4/27

第14位は川上稔さんによる人気ライトノベル『境界線上のホライゾン』第11巻・上となりました！

歴史、SFを組み合わせたストーリー展開と、ふんだんに盛り込まれたコメディ要素が魅力のファンタジー小説です。1巻ごとのページ数が非常に多いことでも有名で、1000ページを超える場合もあり、ネット上では「鈍器」、「電話帳」、「ライトノベル（笑）」とも呼ばれているとか。作り込まれた世界観と、重厚な内容に夢中になるファンが多い作品です。

第16位には今野敏さんによる『臥龍』がランクイン！　「横浜みなとみらい署暴対係」の活躍を描いた警察小説です。

第17位には宮城谷昌光さんの『劉邦』第1巻がランクインしました。

本作は、農民の子に生まれ、平凡な一地方官吏であった劉邦が、漢王朝の初代皇帝になるまでの過程を「集団の力」に着目して紐解いた大河小説。決して完璧ではない劉邦が人々を動かしていく様子が描かれており、「リーダーシップ」とは何かを考えさせられる、現代のビジネスパーソンにとっても学ぶことが多い1冊です。

 

前回のランキングを見る

・今売れている文庫ランキング（2018年7月2日～7月8日）

 

文庫新刊ラインアップ

・2018年7月発売の文庫新刊ラインアップ（発売日順：1日～15日）
・2018年7月発売の文庫新刊ラインアップ（発売日順：16日～31日）
・2018年8月発売の文庫新刊ラインアップ（発売日順：1日～15日）
・2018年8月発売の文庫新刊ラインアップ（発売日順：16日～31日）

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