文豪たちが実際に書いたラブレターを集め、解説を加えた『文豪たちのラブレター』が、9月7日(金)、宝島社より発売されました。
- 文豪たちのラブレター
- 著者:別冊宝島編集部
- 発売日:2018年09月
- 発行所:宝島社
- 価格:1,490円(税込)
- ISBNコード:9784800287533
収められているのは、中島敦、太宰治、谷崎潤一郎、夏目漱石、森鴎外など、名だたる文豪たちが綴った甘く切ない手紙の数々。さらに本書ではそれらを、相手との関係性や当時の状況を示す相関図、解説とともに掲載しています。
たとえば、芥川龍之介が後の妻・文に送ったラブレターの一節がこちら。
この頃ボクは文ちゃんがお菓子なら
頭から食べてしまいたい位可愛い気がします
ほかにも「手紙はやつぱりいけない。会つて下さい」と切実な思いを綴る坂口安吾や、「今日からご主人様と呼ばして頂きます」と崇拝の気持ちをしたためた谷崎潤一郎、「死ぬまで接吻している気持になりたい」と道ならぬ恋を隠し切れない島村抱月など、どれも読んでいるこちらが照れてしまうような赤裸々な文面ばかり。
「手紙」を出すこと自体が少なくなっている現代ですが、本書は卓越した文章の書き手たちが、手紙に込めた思いの丈に触れることができる一冊。文豪たちの素顔に触れることで、彼らの残した作品にも、また違った味わいが感じられるかもしれません。
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